青鈍

::: a blue creature in your heart :::

まどろみ

まどろみ

 

私は道をたどり
世界の体内に入る
空気は重く息苦しいが
私は少し安心する
雨がやんで
やがてバスが来る
私は移送される
ただひたすらに世界の中を
闇の中もバスは走る

目の前
バスのフロントガラス越しに見える景色は
雨上がり
とてもきれい
濡れた路面に
ヘッドライトが反射して
光はすべて美しい

私は光がほしい
自分自身を正しく見るために
白昼の光の下
自分で自分を解剖して
調べることができたら
いい

世界の体内にいながら
私は外を見ようともせず
自身の精神について
考え
眠る、現実を

バスは走り
闇は私を飲みこんで
うねり
光もいずれ飲みこまれる